医薬品市場の「光と闇」
[2014-10-27 12:32:53]
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41489
まさに現在、西アフリカを発端とするエボラ出血熱の大流行が、世界的な問題となっています。ギニア・リベリア・シエラレオネなどの現地の国では、いまだ感染者を出し続けており、世界各国では感染者を出さないように懸命の対応を行っています。
こうした対応にも関わらず、ニュースを聞いている限りでは、大きな改善があったとは言えなさそうです。ただし、エボラへの効果が期待されている「アビガン錠」(富士フィルムの未承認薬)が提供されようとしていますから、大きな動きがあるかもしれません。
しかし、そもそも“エボラには何でちゃんとした薬がないの?”と疑問に思う人もいると思います。ここまで危険なウィルスなのですから、当然薬が作られていてもおかしくありません。しかし、現時点ではエボラに有効な治療薬は存在していないのです。
そこに、医薬品市場の「光と闇」があります。
医薬というのは人の病気を治すものであり、人の命を救うものです。だから、直せない病気があったら、その薬が作られて当然だと一般人は思いがちです。しかし、医薬品の開発には多額の資金が必要になりますから、必然的に薬の需要が関係してくるのです。つまり、特別な事情を除けば、医薬品も“市場原理”に基づいているのです。
エボラの薬が開発されていない事情も、そこに起因します。エボラという病気自体は、昔からアフリカで猛威を振るっていましたが、市場として小さかったために薬の開発が進まなかったのです。
しかし、今回のエボラ流行によって、これらの体勢が考え直される必要が出てきたように思えます。
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