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インド製ジェネリック医薬品の是非を問う

[2015-05-15 13:10:24]

http://www.excite.co.jp/News/net_clm/20150202/Labaq_51843492.html

今、インドの医薬品業界は転換点を迎えようとしています。

一般的にはあまり知られていないことですが、インドといえば、実は“ジェネリック医薬品”が有名なんです。それというのも、インドでは特許の切れていない薬であってもジェネリック医薬品を製造できるからなんですね。

インドでは1970年特許法という独自の法律を敷いているため、他国のように、特許で薬の製造を縛られることがありません。そのため、特許が残っている医薬品であっても、それと同じものを作ることができるのです。インドでは、こうしたジェネリック医薬品を大量に製造し、安価な値段で世界中に輸出してきました。

ですが、ここ最近、こうしたインドのジェネリック医薬品に対して、他国から強く圧力がかかるようになりました。特にアメリカは、世界でも製薬業界が最も盛んであるため、強く批判をしているようです。それを受けてインド側も、徐々にジェネリック医薬品に対する規制を強めていっています。

こうした規制の流れは、世界基準のルールに則った正しいもののように思えます。ですが、インドを支持し、この流れに反発する動きもあるんです。なぜなら、インドの安価なジェネリック医薬品が、発展途上国や新興国の治療に役立てられているからです。

世界には、正規の医薬品を購入することのできない人々がたくさんいます。インド製のジェネリック医薬品は、そうした人々の医療の要となっているのです。あの有名な「国境なき医師団」でさえも、その活動の大半で、インド製ジェネリック医薬品を使用しているとしています。

薬の特許はもともと、医薬品の開発に莫大なコストがかかることから、製薬会社に一定の保証を与えるものでした。このインド製ジェネリック医薬品の問題は、そうした製薬会社への保証を優先するべきか、人命救助を優先するべきかを天秤にかけた問題なのです。

天秤のどちらを選ぶべきか、その答えは誰にもわかりません。是非を問うとすれば、それは私たち一人ひとりが自らの心に問うことになるでしょう。